ここ数ヶ月前から、上海の民族楽器「一厰」の市内販売店に、人工皮の二胡が並ぶようになった。
(値段は、ケース付きで380元 約5,100円位。安い方のタイプの製品だ。)
このメーカーは以前から、三味線の皮を使用することを研究していたのだが、皮に蛇柄を印刷する事が難しくずっと話が進まないままになっていた。それが、ここへ来て急に人工皮の使用に踏み切った。
聞けば、他の地方メーカーの開発した人工皮を試してみて、そこそこだったので、そこに委託して張ってもらった、とのこと。まだ、数量は多くないし、売れ行きもそんなに良くないようだ。
それもそのはず、本皮張りでも、値段は同じ位だし(同ランクの物)まだそんなに本皮がひっぱくしていない状況では、中国人がこのタイプを買ってゆくことはまずない。
ターゲットは、当然日本の観光客。しかし、それもそんなに売れないと言う事は、やはり本皮信仰があるからだろうか?隠して本皮を持ち帰る日本人が多いのだろうか?それとも、音が悪い?聞くと、音は三味線の皮に近く、決して悪くないと言う。
この人工皮は、当工房の三線プリント張りや二重張りと同じテトロン系の布地の上にPVC系の人工皮を貼り付けた物で、表面も鱗のような凹凸ができていて、一見本皮と見間違えてしまう位良く出来ている。敵もやる物だ!!
感心ばかりしてもいられないが。
音に関しては、当工房の三味線皮の方が、数段勝っているはず、と高をくくっている。
過信は禁物!
それにしても、ここへ来て、人工皮の使用に急に踏み切ったのには、もう一つ大きな理由がある。
と、見抜いている。それは、『緊急報告〜中国楽器・二胡事情』で、お話しよう。
